下町のノスタルジー
・江戸時代から続く寺町として発展してきた谷中。その一角に佇む谷中ぎんざ商店街は、昭和の面影を色濃く残す東京の貴重な文化遺産です。
・本作品は、晩秋の陽光に包まれた商店街の日常を12点で構成しました。一見、どこにでもあるような店構えですが、そこには時を重ねた風格と、人々の営みが醸し出す独特の空気が漂っています。
・特筆すべきは、近年急増する海外からの訪問者の姿です。9点にわたり捉えた彼らの表情からは、グローバル化の中で再評価される日本の伝統文化への敬意と好奇心が読み取れます。
・また、散歩する犬と飼い主の姿や、メニューボードに見入る来街者の何気ない仕草は、この商店街が持つ人間味あふれる魅力を物語っています。
・変わりゆく東京にあって、変わらぬ温もりを守り続ける谷中ぎんざ。そのノスタルジックな風景をご堪能ください。